2018.06.22 法律コラム

相続放棄の手続きを自分で行うときにかかる費用

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被相続人の死亡により相続人となった人が、相続を放棄するには、他の相続人に対してその意思表示をするだけでは認められず、家庭裁判所で正式な手続きを行う必要があります。

ここでは、相続放棄を自分で行うときの流れとそれにかかる費用についてご紹介します。

1.相続放棄を自分でする場合の費用

相続放棄は、自分で行うこともできます。その際にかかる費用の内訳は以下の通りです。

  • 相続放棄の陳述書に添付する印紙代 800円
  • 被相続人の戸籍謄本 450円(被相続人の配偶者が申請する場合は不要)
  • 被相続人の除籍謄本・改製原戸籍謄本 750円
  • 申述人の戸籍謄本 450円
  • 被相続人の住民票 300円程度(市区町村によって異なる)
  • 郵便切手 500円程度(家庭裁判所によって異なる)

合計 3250円
あくまで目安です。これに家庭裁判所までの交通費等が発生します。

2.相続放棄の流れ

相続放棄は、次のような流れで進めていきます。

(1)相続財産の調査

被相続人が生前、万が一に備えて財産目録を作成していた場合、その目録で被相続人の財産を把握できます。
ただ、被相続人が把握していなかった他の財産が見つかる可能性もあるので、相続人が調査を行った方が確実です。

・預貯金
被相続人の通帳や証書で預貯金を確認できます。
もしなければ金融機関の窓口にて残高証明書を発行してもらいましょう。

・不動産
土地や建物といった不動産は、固定資産税の課税証明書を確認します。
所有者が変わっている可能性を考慮し、不動産登記事項証明書を取り寄せると良いでしょう。

・負債
相続人宛ての借用書や請求書などで確認できます。
金融機関からの借入状況は、個人情報信用機関に被相続人の情報開示を求めて開示してもらうことができます。

(2)必要書類の準備

相続放棄をする場合、次の3種類の書類を準備します。

①相続放棄申述書(裁判所のホームページよりダウンロードできます)
②被相続人の住民票除票または戸籍附票(住民地をおく市区町村役場で入手できます)
③相続放棄をする本人の戸籍謄本(本籍地の市区町村役場で入手できます)

他にも、申立人が配偶者、子どもや孫、両親や祖父母など、被相続人の立場によって必要な書類は異なります。
詳しくは、相続関係に強みを持つ弁護士にお問い合わせください。

(3)家庭裁判所に相続放棄の申し立て

被相続人の住所地を管轄する家庭裁判所に申述書を提出し、相続放棄の申し立てを行います。

(4)照会書の返送

相続放棄の申し立てを行うと、約10日後に家庭裁判所から照会書が届きます。
これは、相続放棄が本当に自分の意志で行われているものかどうか、そして相続放棄をする理由など、申述書に記載された内容に間違いがないかどうかを確認するための書類です。

必要事項を記入して家庭裁判所に送り返しましょう。

(5)相続放棄申述受理通知書を受け取る

そして、約10日後に家庭裁判所から相続放棄申述受理通知書が届きます。これで相続放棄の手続きは完了します。
万が一相続放棄が認められなかった場合は、不服申し立てをすることができます。

3.弁護士に相談するメリット

このように、法律に関する知識がなくても、手続き自体は被相続人だけでできますが、実際には弁護士に任せた方が、相続放棄をする人にとってもメリットが大きいことがあります。

(1)相続放棄は撤回できない

相続放棄は、家庭裁判所から申し立てが認められたら撤回することができません。手続きが完了した後になって被相続人の資産が見つかる可能性を考えると、相続放棄には慎重な判断が求められます。

少しでも迷いがあるなら、弁護士相談して本当に相続放棄をしてもいいかどうかアドバイスをもらうことをおすすめします。

(2)相続財産の算定、借金返済の義務があるか、本当に債務超過になっているかどうかを調べる

相続放棄は、被相続人が生前に抱えていた負債を相続人が放棄できるメリットがあります。

それと同時に、資産も放棄してしまうことになるので、負債の合計額が資産の合計額を確実に上回っているときに相続放棄をするべきです。

被相続人の借り入れ状況を確認し、本当に債務超過になっているのか、相続人がそれらの債務を返済する義務がるのかどうかを調べてから相続放棄を検討しましょう。

(3)債務の取り立てを止めたり、返済方法などの交渉をしてもらえる

相続放棄の手続きをしている時に、消費者金融からの債務の取り立てがあった場合に、「その件については弁護士に直接問い合わせてほしい」と伝えましょう。
このとき、弁護士は相続放棄の手続きを進めていることと、請求行為を止めるように債権者に伝えるので取り立てを止めることができます。
そして、被相続人の債務も相続することが決まったとき、弁護士を通じてその返済方法について交渉してもらうことも可能です。
被相続人の債務について調査した結果、最終的に返済義務がないと判明すれば、相続放棄をしなくてもいい可能性も出てきます。

(4)他の相続人と話し合い、交渉を代行してもらえる

相続人間でトラブルがあったり、遺産分割協議を行うことで当人同士では関係悪化のリスクがあったりするとき、弁護士に依頼すれば他の相続人との交渉を代行してもらうこともできます。

(5)放棄できる期間は3ヶ月

相続放棄は、相続人が「相続の開始があったことを知った時」から3ヶ月以内に手続きをしなければならず、3ヶ月を過ぎると相続を承認したことになります。
この相続をするかしないかを決める3ヶ月間を「熟慮期間」といいますが、被相続人の財産をすべて把握できないなどの理由で熟慮期間内での判断が難しい場合、家庭裁判所に申し立てて熟慮期間を伸長することができます。
こういった申し立ては、弁護士に依頼したほうがスムーズです。

4.弁護士に依頼する場合の費用

新小岩法律事務所では、相続に関する手続きを弁護士が代行する「相続手続き代行サービス」(5万円~(税別))を行っています。
相続放棄をするときに必要となる預金の名義変更や家庭裁判所への申述書提出などの手続きを代行できるので、手続きが完了するまで安心して任せられます。

初回相談は無料で行っていますので、「自分の場合は相続を放棄した方がいいかどうか」といったご相談もお気軽にお待ちしています。