2022.01.01 離婚

財産分与をしたあとの財産にどれくらいの税金がかかるのか?

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夫婦が離婚をするときは、共有財産を清算するために財産分与を行いますが、財産分与した財産に対して贈与税が課税されることは原則ありません。財産分与は夫婦が婚姻期間中に築いた財産を分け合うため、所得や贈与に該当しないからです。

ただし、財産分与の仕方によっては資産に対して課税されることがあります。ここでは財産分与した財産に対してかかる税金について解説しているので確認しておきましょう。

1.財産分与を受け取るときに税金がかかるケース

財産分与をしたときに受け取る財産が、下記のケースに該当する場合は課税対象になることがあります。

  • 財産分与により不動産を譲り受けた
  • 財産分与の割合が適正ではないと判断された

それぞれのケースについて確認しておきましょう。

(1)財産分与により不動産を分与した場合

財産分与をしたときに不動産を譲り受けると登録免除税がかかります

登録免許税は、土地や建物といった不動産の所有権を登記する際にかかる税金です。
財産分与により配偶者名義になっている不動産を譲り受ける場合、名義を変更するための「所有権移転登記」という手続きが必要になります。この手続きを行う際に、登録免許税がかかるのです。

登録免許税の税率は、所有権移転登記の場合2.0%となり、下記の計算式で求めることが出来ます。

登録免許税額=不動産の固定資産税評価額×2%(税率)

固定資産税評価額は、税務署から送付される納税通知書の課税明細書に記載されているため確認しておきましょう。

登録免除税の支払いが困難な場合には、夫婦で協議をして財産分与をした側が払うことを離婚協議書に記載しておくことで支払いを回避することができます。離婚協議書に記載するときは、お互いに合意があったことを証明するために署名押印等を忘れずに行いましょう。

■財産分与では不動産取得税はかからない

不動産を新たに取得した際に発生する不動産取得税は、財産分与では発生しません
財産分与による不動産の取得は、夫婦の共有財産の清算として考えられているため、財産の移転はないと考えられているからです。

ただし、離婚の慰謝料として不動産を受け取った場合や、離婚後の生活するための場所を確保するために不動産を渡したなど、財産分与以外で不動産を譲り受けた場合には、不動産取得税が課税されます。

(2) 財産分与の割合が適正ではないと判断された

財産分与が目的で離婚した場合は、分与した財産に対して贈与税がかかることがあります。財産分与では原則非課税で配偶者に財産を渡せることから、贈与税や相続税を不当に逃れるための偽装離婚と判断されることがあるからです。

たとえば、婚姻期間が短いにもかかわらず、夫の財産のほとんどを妻に分け与えるケースや、
財産分与の割合が夫婦のどちらか一方に偏りすぎているケースなどです。

また、財産分与が終わった後に同じ人と再婚をした場合にも財産に対して贈与税がかかることがあります。

財産分与の割合は原則2分の1ですが、共有財産の貢献度や配偶者の生活を維持するために、割合が多少変わることもあります。しかし、それらの事情を考慮しても割合がどちらからに偏り過ぎている場合は、贈与とみなされることがあるため、財産分与を行う際には割合に注意が必要です。

■不動産取得税がかかることもある

不動産取得税は、離婚時の財産分与で不動産を取得した場合には原則としてかかりません

ただし、客観的に認められる財産分与の金額と比較して譲り受けた不動産の評価額が大きい場合は、離婚時の財産分与であっても不動産取得税がかかる可能性があります。

2.財産分与を渡す側に税金がかかるケース

財産分与の際、不動産や有価証券といった価値の変動する資産を配偶者に譲渡した場合、所得税がかかることがあります。資産を取得した時よりも財産分与をした時点での価値が高くなっていた場合、その差額が譲渡所得と判断されるからです。

この場合、資産を売却していないのにも関わらず税金がかかるため、納税するための費用を用意しておく必要があります。納税に必要な現金などが用意できなければ、資産を売却して現金の状態で財産分与するなどの対策が必要です。

また、財産分与によって譲渡所得が発生したことを知らずに放置してしまうと、税務調査の対象になるおそれがあります。そのため、価値の変動する資産を分与するときは、事前に資産価値を把握しておくようにしましょう。

なお、財産分与の対象となる資産の価値がわからないという場合は、弁護士にご相談ください。

3.財産分与でかかる税金を節税する方法

財産分与の税金を節税するには、支払う側と受け取る側で下記の方法があります。

〇財産分与を受け取る側

  • 現金で財産分与をする
  • 財産分与として認められる割合で行う

〇財産分与を支払う側

  • 特別控除を適用する
  • 離婚後に財産分与を行う

それぞれの方法を確認しておきましょう。

(1)財産分与を受け取る側の節税方法

財産分与を受け取る側は、財産をなるべく現金化してから分与することで節税できる可能性があります
不動産などは、そのまま譲り受けると登録免除税がかかりますが、現金化してからであればかかりません。ただし、不動産の売却には時間がかかることがあるため、早めの行動が必要です。

また、財産分与を行う際は、少しでも多くの財産を受け取りたいと思うこともありますが、割合があまりに偏り過ぎていると贈与税がかかり、手元に残る財産が減るおそれがあります。かりに、相手の合意を得られたとしても、適切な割合で財産分与を行うようにしましょう。

財産分与がいくらまでもらえるのか分からない場合は、弁護士に相談してください。弁護士に相談することで財産を確認して適切な割合についてアドバイスを受けることができます。

(2)財産分与を支払う側の節税方法

マイホームを現金化せず、そのまま配偶者に譲渡する場合は、離婚が成立したあとで財産分与をすることで節税につなげることができます。マイホームを売却した際は、譲渡利益が発生しても3,000万円までであれば特別控除が受けられるため譲渡所得税がかからないからです。

特別控除は夫婦間での譲渡では適用されないため、譲渡した際に譲渡利益が発生した場合、課税対象となってしまいます。

しかし、離婚が成立した後であれば夫婦関係が解消されているので、マイホームの譲渡所得が発生しても特別控除の範囲内であれば税金がかからないのです。

4.弁護士に依頼すると財産分与が楽になる

財産分与の割合については、夫婦間の協議でもトラブルにつながりやすい内容です。また、共有財産が現金だけであればよいのですが、不動産などがあると評価額の算出が複雑になるため、財産分与が難しくなります。そのため、財産分与について夫婦で協議する前には、一度弁護士に相談することがおすすめです。

弁護士に相談することで適切な財産分与の割合を算出するだけでなく、配偶者との協議を代わりに行うことができるため、有利な条件で進められる可能性もあります。

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