2020.11.06 離婚

離婚するときは生命保険の契約内容を確認しておく

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離婚の際、問題のひとつとして挙がるのが、生命保険です。生命保険には、「掛け捨て型」、「積立・貯蓄型」といった種類がありますが、離婚する際に、どちらも契約変更や解約が必要な場合があります。

離婚後も契約内容をそのままにしておくと、ケガや病気になった際、保険金が受け取れないおそれがあるので、注意が必要です。

また、離婚した後に元配偶者が死亡してしまい、養育費の支払いが終了する場合でも、生命保険を活用すれば、養育費分の金額を受け取れる可能性があるので確認しておきましょう。

1.掛け捨て型の生命保険

契約中の掛け捨て保険は、特に経済的な負担がなければ、離婚後も契約を継続しておいて問題ありません。解約返戻金はないため、財産分与の対象にはならないからです。

ただし、生命保険の契約者、被保険者、保険金受取人が異なるケースでは、契約変更を行った方が良い場合があります。

たとえば、生命保険の契約者が夫、被保険者(生命保険の対象者)が妻、そして、保険金の受取人が子供になっている場合です。

生命保険の契約内容の変更や解約は、原則、契約者以外の人が行うことができないため、離婚後に妻や子供が生命保険の内容変更や解約をする場合、夫に連絡をして手続きをしてもらう必要があります。

また、離婚した後も契約者が夫のままだと、妻や子供が知らないうちに、契約変更や解約などをされてしまい、万が一のときに保険金を受け取れないというリスクもあります。

そのため、離婚後も掛け捨て保険の契約を継続する場合には、契約内容を確認して、必要であれば変更手続きを行っておきましょう。

2.積立・貯蓄型の生命保険

一定期間支払った保険料が、解約返戻金として返ってくる積立型や貯蓄型の生命保険は、財産分与の対象となるため、離婚するときに清算が必要です。

財産分与の方法は、「生命保険を解約して受け取った解約返戻金を分ける」、「生命保険の契約を継続する代わりに相当額を配偶者に支払う」2つがあります。

財産分与をする場合は、生命保険を解約し、解約返戻金の受け取り後に、財産分与を現金で行った方が分かりやすいです。しかし、契約期間が短い場合、途中解約すると支払った保険料よりも解約返戻金が少なくなる「元本割れ」が発生することもあります。

元本割れが起こる場合、夫婦で協議をして合意を得られれば、取り決めた金額を相手に支払う代わりに契約を継続することも可能です。取り決め金額が夫婦間の協議で決まらない場合には、弁護士に一度相談してみましょう。弁護士に相談することで財産分与の金額についてアドバイスを受けることができます。

なお、財産分与の対象となるのは、生命保険に加入していた期間の中でも、婚姻中の期間だけです。婚姻前に加入していた期間に関しては、財産分与の対象にはなりません。

3.離婚時に生命保険の契約を変更・解約するときの注意点

離婚時に契約していた生命保険の契約内容を変更する場合や、解約するときには下記の点に注意しましょう。

  • 保険金の受取人が元配偶者だと「生命保険料控除」の対象外になる
  • 生命保険を解約すると再契約できないことがある
  • 保険料を配偶者が払う場合は協議書を交わしておく

離婚の際、生命保険の契約内容を曖昧なままにしておくと、万が一のときに保険金を受け取れなくなるおそれがあるため、確認しておきましょう。

(1)保険金の受取人が元配偶者だと「生命保険料控除」の対象外になる

生命保険の契約者が払い込んだ保険料の一部が、所得から控除される「生命保険料控除」は、受取人が「保険契約者本人」、「配偶者」、「その他親族」でなければ受けることができません。生命保険の受取人が配偶者の場合、離婚すると親族ではなくなってしまうため、保険料の金額に関係なく生命保険料控除の対象外です。

そのため、生命保険料控除を受ける場合には、保険金の受取人を契約者の親か、子供に変更しておきましょう。

(2)生命保険を解約すると再契約できないことがある

生命保険を契約するには、審査を受ける必要があるため、離婚時に解約した生命保険に改めて申し込んでも確実に契約できる保証はありません。

生命保険を契約するには、健康診断書などで健康状態を生命保険会社に告知する義務があるからです。

健康状態が悪いと審査に通過できないため、一度契約できた生命保険であっても、健康状態が悪ければ、契約できないことがあるのです。また、保険料は契約時の年齢によって決まることがあるため、同じ内容の生命保険であっても保険料が以前よりも高くなる可能性もあります。

そのため、離婚時に生命保険を解約する際は、リスクを把握してから解約を行いましょう。

(3)保険料を配偶者が払う場合は離婚協議書を交わしておく

離婚後の経済的な理由などで保険料を元配偶者に支払ってもらう場合には、離婚協議書を交わしておくと安心です。保険料の滞納や生命保険の解約などのトラブルを防ぐことができます。

離婚協議書とは、離婚する際に協議した養育費や財産分与などの取り決めを記録した書面です。協議内容が口約束だけだと、違反行為があったとしてもそれを証明することが困難ですが、離婚協議書があれば、違反行為を証明できるため、裁判所を通じて相手に請求することができます。

さらに、離婚協議書を公証役場で公正証書化にしておけば、裁判所の判決がなくても相手の給与や財産を差し押さえることが可能です。

4.養育費を確保するために生命保険を契約することもある

離婚協議で養育費の金額と支払い期間をきちんと決めた場合でも、養育費を支払う人が死亡すると、養育費を受け取れなくなります。養育費が無くなると、負担が大きくなるおそれがあるため、そのようなリスクに備えて、生命保険を活用する方法があります。

たとえば、養育費を支払う人が生命保険の被保険者となり、保険金の受取人を子供にしておくことで、養育費の支払い途中で死亡した場合でも、保険金を養育費として充当することができます。

ただし、この場合の生命保険は義務ではないため、契約内容や保険料の支払い方法などは夫婦間の協議でしっかりと決めておきましょう。

5.離婚する時に生命保険の扱いに関して不安がある人は弁護士に相談する

夫婦間で離婚についての協議をする場合、決めるべき事項が多いため、生命保険についてまで話しが及ばないケースが多いです。また、生命保険の契約内容や規約を把握するのは難しく、どのように話しを進めればよいのか。何が最適解なのかも分かりにくいです。

ただし、生命保険は、万が一のときに備えておくものなので、適当に扱ってしまうとここぞというときに保険料を受け取れない場合があります。

そのため、話し合いでしっかりと決めておきたい事項です。離婚時の生命保険についての対応が良く分からないという人は弁護士に相談してみましょう。

弁護士に相談すれば、生命保険ごとの対応や財産分与の算出などについてのアドバイスを受けられます。

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