2020.02.24 法律コラム

離婚慰謝料は時効成立までに請求しないと権利がなくなる

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夫婦が離婚をするときに、協議や調停でお互いの主張に合意が得られない場合、離婚裁判を起こし、裁判官の判決によって解決できます。

離婚裁判で問題を解決するには、法律の知識が必要になるため、弁護士に依頼するのが一般的です。しかし、どのような手順で離婚裁判が行われるのかを知っておくことで、解決までの大まかな期間を把握することができます。

ここでは、離婚裁判の流れと判決が言い渡されるまでの期間を短くする方法を紹介します。

1.離婚裁判にかかる期間

離婚裁判は、案件によって必要な期間が異なるため、決まりがありません。裁判所が発表している「人事訴訟事件の概況平成30年1月~12月」のデータによると、離婚の訴訟が提起されてから裁判が終わるまでの審理期間の平均は、13.2か月となっています。そのため、離婚裁判にかかる期間は1年以上かかるのが平均的です。離婚裁判では、争う論点が一つだけとは限りません。慰謝料や、子供の親権、財産分与など、論点が多いほど、裁判が終わるまでに時間がかかります。

離婚裁判で争われる論点には下記のようなものがあります。

(1)慰謝料の請求

離婚に至った原因が、精神的や肉体的に苦痛を伴った場合、相手に慰謝料を請求できます。しかし、相手が慰謝料の支払いに応じない場合、離婚裁判を起こすことがあります。

(2)子供の親権

子供がいる夫婦が離婚をする場合、子供の親権者が夫婦のどちらになるかを決定しなければ離婚が成立しません。そのため、夫婦がどちらも子供の親権を主張して譲らない場合や、子供の親権を押し付け合う場合、離婚調停でも決まらないときは、離婚裁判で親権を争うことになります。

(3)子供の養育費

子供の親権を持たない親も、子供が成人するまでは養護する義務を持っています。そのため、親権を持つ親は、親権を持たない親に対して養育費を請求できます。養育費の金額の合意が離婚調停でも取れない場合、離婚裁判で養育費を決定します。

(4)財産分与

離婚をする際、婚姻中に築いた財産を夫婦で分け合うための財産分与が行われます。財産分与の按分割合は、一般的に2分の1ずつになります。しかし、財産分与の按分割合で夫婦の合意が離婚調停でもとれない場合、離婚裁判で財産分与について争います。

2.離婚裁判を早く終わらせるために必要なこと

離婚裁判を早く終わらせるためには、主張が事実であるという証明ができる証拠を用意することです。証拠がしっかり揃っていれば、離婚裁判の際、裁判官が判断しやすくなるため、判決が早く出る可能性が高くなります。

離婚裁判のときに提出する証拠が不十分だと、判決が出るまでの期間が長くなるおそれがあります。離婚裁判で必要になる証拠は、案件によって異なるため、弁護士に相談してから集めておくことをおすすめします。

3.離婚裁判の流れ

日本の法律では、調停前置主義という原則が定められています。そのため、離婚調停が済んだ後でなければ離婚裁判を起こすことができません。ただし、離婚調停が不調で終了した場合だけでなく、離婚調停を申し立てたあとに取り下げただけでも、離婚裁判が起こせる場合もあります。

(1)裁判所に離婚訴訟を提起する

離婚裁判を起こすためには、まず、相手を訴える内容を記載した文章「訴状」を家庭裁判所に提出します。訴状には、原告(訴えを起こす人)と被告(訴えを起こされた人)を決め、相手に何を請求するのかという趣旨や、離婚の原因などを記載します。

訴状の書式や記入例は裁判所の公式サイトからダウンロードできますが、訴状の作成には法律の専門的な知識や経験が必要です。訴状に不備があると離婚裁判が長引くおそれがあるため、弁護士に依頼することをおすすめします。

弁護士が訴状を作成するまでの期間は、事案の内容によって異なります。また、依頼した時に抱えている事件の数もあるため、1週間程度で作成できるときもあれば、1か月以上かかる場合もあります。

そのため、訴状を作成する期間を知りたい場合には、依頼する前に弁護士へ確認しておきましょう。

(2)第1回口頭弁論の期日を決定する

裁判所に提出した訴状に不備がなければ、1週間ほどで裁判所から第一回口頭弁論の日程を決めるための連絡が来ます。日程は、1か月ほど先の日程を提示されるので、希望日を伝えます。第1回口頭弁論の期日が決まれば、2~3日以内には訴状送達という手続きがとられます。

(3)相手に「口頭弁論期日呼出状及び答弁書催告状」が届く

訴状を裁判所に提出してから、10日程で相手に訴状が郵送されます。相手に届く書類は、「口頭弁論期日呼出状及び答弁書催告状」です。

「口頭弁論期日呼出状及び答弁書催告状」は、離婚訴訟が提起されたことと、答弁書の提出と期限を伝える書類です。第1回口頭弁論期日は、裁判所からの連絡で決めた日程が記載されています。相手は、訴状の内容に反対する意見があれば、答弁書にまとめて、期日の一週間前までに裁判所に提出します。

(4)第1回口頭弁論期日

第1回口頭弁論期日では、裁判官が訴状と答弁書とで主張が食い違う点を確認します。そのうえで主張が食い違う点について当事者双方に対して次回期日までに反論の書面を提出するよう促します。また、夫婦の双方から提出された証拠を確認し、判決を下すために必要な証拠が不足している場合には、次の口頭弁論期日までに準備するように伝えられるところで終わる場合が多いです。

もし、相手が第1回口頭弁論期日までに答弁書を提出せず、口頭弁論期日にも出席しなかった場合、訴状に記載された請求を全て認めるという判決が下されて裁判が終わります。

(5)第2回目以降の口頭弁論期日

第2回目以降の口頭弁論期日は、当事者双方の主張のどちらが正しいかの整理と、裁判官が判決を下すための証拠が集まるまで月1回ほどのペースで続けて行われます。その都度、夫婦の双方から出された主張と証拠を基にして裁判官が論点を詰めていきます。1年程度は口頭弁論期日が続けられ、論点を整理したのち、裁判官が判決を言い渡します。
また、口頭弁論期日の終盤では、裁判官が主な争点であると考える点について当事者双方から直接話しを聞く期日(当事者尋問)が設けられることもあります。

(6)判決

夫婦が提出した証拠が整理されると口頭弁論が終結され、裁判官から判決が言い渡されます。判決内容に不服がある場合、判決正本(判決内容が書かれた文章)の送達を受けた日の翌日から2週間以内であれば控訴できます。控訴を希望する場合は、上記の期間内に一審を行った家庭裁判所へ「控訴状」を提出し、高等裁判所の定めた期間内に「控訴理由書」を提出する必要があります。

控訴審でも家庭裁判所と同様に月に1回程度のペースで口頭弁論が行われます。そのため、控訴をされると、離婚が成立するまでの期間が長引いてしまいます。

4.離婚裁判の途中で和解案が出されることもある

離婚裁判の中で裁判官から和解案を提案されることもあります。夫婦の両方が和解案に同意をすれば、裁判が終了するため、早期解決を望んでいる場合、和解案に同意することで離婚裁判を長引くのを避けることができます。

5.まとめ

離婚裁判の期間は、論点の数や、相手の主張によって変わります。離婚裁判を一人で行うこともできますが、裁判を早く終わらせるなら、自分の主張を通すための証拠や訴状・準備書面の作成をしっかり作り込むことが大切です。そのためには、法律の専門知識やスキルが必要になるため、弁護士に依頼することをおすすめします。

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