2020.01.27 法律コラム

性格の不一致で離婚するための条件とは?

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夫婦の離婚原因に多いのが「性格の不一致」です。

裁判所が開示している「平成29年度家事 婚姻関係事件数 申立ての動機別申立人別 全家庭裁判所」のデータによれば、離婚調停を申し立てた65,725人のうち、全体の約45%にあたる29,876人が申立ての動機に「性格が合わない」と答えています。

生まれ育った環境の違う者同士が夫婦生活を送ろうとすれば、お互いの考え方や価値観の違いに耐えられなくなることもあるでしょう。しかし、性格の不一致とは、具体的にどのような状況を言うのでしょうか。

ここでは、性格の不一致に該当する条件と、離婚するための方法について解説していきます。

1.性格の不一致に当てはまる条件

性格の不一致とは、夫婦生活の中で、お互いの性格が合わないと感じることの全般を言います。言葉、行動、考えなど相手と合わないと感じれば性格の不一致に該当するため、範囲が広いです。また、性格の不一致は見えにくいため、DVや借金、不貞行為などと違い、はっきりとした条件があるわけではありません。

そのため、配偶者の考えや価値観のうち、許容できない部分は性格の不一致に該当する可能性があるため離婚の理由になります。

性格の不一致の代表的なものには下記のようなものが挙げられます。

(1)お金の使い方

お金についての夫婦間の価値観の違いは、性格の不一致に含まれます。たとえば、配偶者が「自分の趣味にお金を使いすぎる」、「貯金ばかりでお金を使わない」などといったケースです。

お金使い方によって夫婦生活が続けられないほどではなくても、自分とお金の使い方にずれを感じれば、性格の不一致になります。

(2)子供の教育についての考え方の違い

子供の教育方針についての違いも性格の不一致に含まれます。「子供の教育資金」や「子供の進路」についての考え方が配偶者と自分で異なり、さらにその考えが理解できなければ、性格の不一致につながります。

(3)生活習慣が合わない

普段の生活のちょっとしたすれ違いも性格の不一致に該当します。たとえば、「配偶者と食べ物の好みが合わなくてストレスを感じる」、「就寝時間が遅くて睡眠不足になっている」、「配偶者の親戚付き合いが苦痛」といった生活習慣の違いであっても、性格の不一致に該当する可能性があります。

(4)性生活に関する不一致

夫婦間の性生活に対する考え方の違いも、性格の不一致に含まれます。「性生活が全くない」、「求められる回数が多くてストレス」など、性生活に対する考え方が配偶者と異なっていれば、性格の不一致となります。

2.性格の不一致で離婚するための方法

性格の不一致で配偶者と離婚する方法は、「協議離婚」と「調停離婚」の2つです。どちらの方法も基本的に話し合いで離婚を成立させます。ですが、性格の不一致を言葉で説明するのは難しい場面も多いため、できる限りの証拠を集めておくことで相手の合意を得やすくなります。

性格の不一致を説明するために必要な証拠は各世帯によって違うため、どのようなものが証拠になるのかを事前に弁護士に相談して、確認しておくことをおすすめします。

(1)協議離婚

協議離婚は、夫婦の話し合いをして、お互いに合意を得ることで離婚を成立させる方法です。性格の不一致に該当するところに相手が納得して合意を得られれば、離婚が成立します。あとは、離婚届けを記入して役所に提出し受理されればよいので、特に難しい手続きはありません。

また、離婚についての話し合いが夫婦だけだと上手く進められない場合は、中立的な立場の第三者を交えた話し合いをすることも効果的です。

(2)調停離婚

性格の不一致に対して、夫婦の話し合いだと配偶者の合意が得られない場合は、離婚調停で離婚を成立させます。離婚調停とは、夫婦の間に裁判所で構成された調停委員が入り、離婚に向けた話し合いを進める方法です。

離婚調停では、調停委員が夫婦それぞれから話を聞くため、夫婦が直接顔を合わせて話し合いをすることはありません。そのため、夫婦の話し合いの際、配偶者が感情的になってしまったり、話し合いに応じなかったりして進展が望めない場合に有効です。

3.性格の不一致だけでは離婚裁判はできない

調停離婚で離婚が成立しなかった場合、裁判所に離婚を申し立てる離婚裁判を行うことで強制的に離婚を成立させる方法があります。しかし、夫婦間の性格の不一致は、法定離婚事由ではないため、離婚裁判を行うことができません。法定離婚事由とは、民法第770条で定められている法的な離婚理由のことです。法定離婚事由は、下記の5つが定められており、離婚裁判を起こすためにいずれかの理由が必要になります。

  1. 配偶者が浮気や不倫を行った。(不貞行為)
  2. 正当な理由がないのに配偶者が別居したり共同生活に協力したりしない(悪意の遺棄)
  3. 配偶者の生死が3年以上不明になっている。
  4. 配偶者が重度の精神病を患っていて回復の見込みがない。
  5. DVや借金など、婚姻生活を継続できない重大な事由がある。

このように、性格の不一致は、法定離婚事由に含まれないため、離婚裁判を起こすことができないのです。そのため、性格の不一致で離婚をする場合には、協議か調停で相手の合意を得ることが大切です。

4.性格の不一致で離婚すると慰謝料を請求できない

性格の不一致が原因で離婚した場合、慰謝料は発生しません。性格の不一致では、夫婦の合意によって離婚が成立したと判断されるためです。どちらか一方に離婚の原因があったとはならないため、配偶者に慰謝料の請求はできないのです。

ただし、性格の不一致で離婚したくても配偶者が納得しない場合、合意を得るために「離婚解決金」を配偶者に渡して、離婚を成立するケースがあります。

5.まとめ:離婚の前に一度考え直してみることも大切

夫婦の結婚生活は、育ってきた環境の異なる者同士が一緒に暮らすため、考え方や価値観の違いは必ずあります。結婚してから気付くこともたくさんあります。そのため、まずはお互いの考え方や価値観を話し合い、そのギャップを埋めるための努力をしてあげることも大切です。

いくら夫婦といえども、空気を読んで察するには限界があります。そのため、いつか気付くだろう、なんで気付いてくれないのだろう…といくら思っていても、事態が好転する可能性は低いです。

さらに、時間が経てば経つほど、夫婦間の考えにずれが生じるおそれもあるため、なるべく早い段階で話し合いをしたほうがよいでしょう。

配偶者に話をするタイミングが分からない、相談する人もいなくて一人で悩んでいて辛いという人は、一度弁護士に相談してみましょう。弁護士に相談することで、客観的なアドバイスを受けることができるので、考えるべきことや行動すべきことが明確になる場合があります。

弁護士に相談したことがなく、料金などが不安という人は、まずは無料相談を利用してみましょう。

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