2019.10.23 法律コラム

離婚で父親が親権を取るために、事前に準備しておくことは?

お困りの方は、お気軽にご相談ください。

03-5879-6703
電話受付時間 9:00〜18:00

子どもがいる夫婦が離婚する時には、父親と母親のどちらが親権を持つのかで争う場合が多いです。どちらが親権を持つのか揉めた時には、一般的には父親が不利になると言われています。

とはいえ、状況次第では、父親でも親権を取れます。父親が親権を取るためには、事前の準備が重要です。

離婚を考えている方は、親権を取る可能性を高めるために、どのような準備が必要なのかを確認しておきましょう。

 

1.父親が親権を取るのは難しい

結論から言うと、父親が親権を取るのは難しいです。厚生労働省の人口動態統計によると、父親が親権を取れる割合は、15%以下です。

ただし、統計のなかには父親が親権を持つことを望まなかったケースも含まれるため、父親が親権を持つことを希望した場合の割合は15%よりも高くなると考えられます。

離婚時に父親が親権を取るのは、容易ではないことを把握したうえで、親権を取る可能性を高めるためにすべき事前準備を確認しておきましょう。

 

2.親権を取るには事前準備が重要

離婚時に父親が親権を取るためには、事前準備が必要です。父親が親権を取るために必要な事前準備は、下記の通りです。

【必要な事前準備】

・監護(養育)実績を作る
・子どもに一緒に暮らしたいと思われる
・子どもの養育に適切な環境を整える
・代わりに面倒を見てくれる人を確保する
・夫婦が別居する場合は子どもと同居する

親権者を決める際に重視されるポイントは、子どもの成長と幸せのために必要な環境を整えられるかという点です。子どもに必要な環境を整えられる能力を有していることを証明するためには、以下のような準備が必要になります。。

 

(1)監護(養育)実績を作る

父親が親権を取るうえで、必要な事前準備のひとつが「監護(養育)実績」を作ることです。監護実績とは、どれだけ育児に参加しているかを指しています。

監護実績を作るには、できるだけ多くの時間と労力を子どもにかけることが重要です。監護実績を作るのに効果的な行動の例は、下記のようなものがあります。

【監護実績になる行動の一例】

・子どもの送り迎え
・オムツの交換
・お風呂の世話
・食事の世話

監護実績を作ためには、「日常的」に育児に参加することが重要です。休日だけ育児に参加するようでは、監護実績があるとは言えません。子どもの親権を取りたい方は、日常的に育児に参加できるように最大限の努力をしましょう。

 

(2)子どもに一緒に暮らしたいと思われる

父親が親権を取るためには、子どもに一緒に暮らしたいと思われるのが重要です。親権者を決める際には、子どもの意思が尊重されるためです。

特に、子どもの年齢が15才以上の場合には、子どもの意思が重視される傾向にあります。その一方で、子どもの年齢が低い場合は、本当に自分の意思なのか判断が難しいため、慎重に判断されるケースが多いです。

親権を決定する時には、子どもの意思は大きな影響力を持ちます。自身の普段の振る舞いは、子どもに一緒に暮らしたいと思われるのかを振り返りましょう。

 

(3)代わりに面倒を見てくれる人を確保する

父親が親権を取るうえで重要なのが、父親が不在の時に代わりに子どもの面倒を見てくれる人を確保することです。父親が不在の時に面倒を見てくれる人がいない場合は、子どもの養育に適切な環境を有していないと判断されるため、親権を取るうえで不利になります。

代わりに面倒を見てくれる人は、友人や知り合いなどの第三者よりも、親族のほうが望ましいです。選択肢として最も現実的なのは、父親自身の父母に面倒を見てもらうことでしょう。

代わりに面倒を見てくれる人の存在は、親権を取るためにはもちろん、子どもを引き取った後に責任を持って育てるうえでも重要です。離婚を考えている人は、自身の父母などの信頼できる親族に、協力してもらえないか相談してみましょう。

 

(4)夫婦が別居する場合は子どもと同居する

離婚をする前に妻と別居する場合には、必ず子供と同居しましょう。万が一、別居する際に子どもと離れてしまった人は、親権を取るのが困難になります。

子どもと別居すると親権を取るのが困難になるのは、現状維持の原則という判断基準があるためです。現状維持の原則を簡単に言い換えると、「子どもが安定した生活を送っている場合には、できるだけ生活環境を変えないようにする」ことです。

親権者を決める際には、現状維持の原則が適用されます。夫婦が別居する場合は、あらかじめその点を考慮して行動してください。

 

3.離婚時に親権者を決める方法

離婚時に親権者を決める方法には、大まかな流れがあります。建設的な話し合いをするために親権者を決定する流れを把握しておきましょう。

【親権者を決める流れ】

1.夫婦間で離婚協議をする
2.離婚協議で決定しない時は離婚調停をする
3.離婚調停で決定しない時は離婚裁判をする

親権者を決めるためには、夫婦間での合意が必要です。夫婦間での合意ができない場合には、離婚調停や離婚裁判で第三者を交えた話し合いが必要になります。

子どもの親権が絡むと、互いの意見がまとまらず話し合いが長期化することも多いため、今後の流れを把握しておく必要があります。

 

(1)離婚協議で親権を決める

親権者を決める第一段階は、夫婦間で離婚協議をすることです。離婚協議は、夫婦間での話し合いで済むため、精神的にも経済的にも負担が少ない傾向にあります。

夫婦間の離婚協議で親権者が決まった際は、離婚届に必要事項を記入して役所に提出するだけで離婚に関する手続きが完了します。

 

(2)離婚調停で親権を決める

夫婦間での離婚協議で親権者が決まらなかった時は、家庭裁判所への離婚調停の申し立てが必要です。離婚調停では、家庭裁判所の管理下で調停委員を交えた協議が行われます。

具体的には、父親と母親双方の意見を調停委員が聞き取り、話し合いが進みます。離婚調停では親権以外にも、面会交流や養育費についても協議が可能です。

なお、離婚調停で夫婦間の合意があった場合には、調停証書が発行されます。調停証書には、離婚調停での取り決めが記載されており、裁判の判決と同様の効力を発揮します。

 

(3)離婚裁判で親権を決める

離婚調停で親権が決まらなかった時は、離婚裁判が必要です。離婚裁判では、夫婦間での合意がない場合でも、証拠などを加味したうえで強制的に裁判の判決が下されます。

裁判所の統計によると、離婚裁判で調停が成立する期間は、平均で5.8ヵ月となっています。5.8ヵ月というのは、あくまでも平均値であるため、状況によっては1年以上の長期的な争いになることも考えられます。離婚裁判では、弁護士を立てて争う方が大多数なので、相応の経済的負担を覚悟しておきましょう。

 

4.弁護士の力を借りることも検討する

この記事では、父親が親権を取れる可能性を高めるために必要な事前準備を紹介しました。協議離婚や離婚裁判にまで発展した場合には、父親が親権を取ることは、難しくなります。

親権を取るのに不利な状況にある父親が親権を取るためには、離婚の話を切り出す前に入念な準備が必要です。とはいえ、記事を読んで事前準備をしたとしても、親権を取れるとは限りません。

しかし、信頼できない離婚相手には大切な子どもの親権を渡したくはないですよね。また、離婚相手になんらかの問題がある場合は、子どもの成長に悪影響があることも考えられます。

親権を取る可能性を少しでも高めるには、弁護士などの専門家の意見を取り入れることが重要です。子どもの親権に関して不安がある方は、まずは弁護士に相談してみましょう。

新小岩法律事務所は、債務整理に関する無料相談を行っております。
土日も相談に対応しておりますので、お気軽にご連絡ください。