2019.01.07 法律コラム

住宅ローンが払えなくなったらどうなる? 返済に困ったときの対策とは

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一生で一番高い買い物と言われているマイホーム。購入するときには25年~35年と長期の住宅ローンを組むことが一般的ですが、様々な事情で住宅ローンが払えなくなることも考えられます。もし、住宅ローンが払えなくなったらどうなるのでしょうか。その過程と対策をご紹介します。

1.住宅ローンが払えなくなるとどうなるのか?

(1)住宅ローンを滞納するとすぐに金融機関から通知がくる

住宅ローンの返済日に支払いができなかった場合、金融機関から1~2週間程で、引き落としがされてない旨の電話連絡や、再引き落とし日の通知が届きます。

口座の残高が足りなかったり、入金忘れなどの理由で支払いができなかったのであれば、再引き落とし日までに自分の口座に指定の金額を振込みましょう。振込みの際には、支払いが遅れたことによる「遅延損害金」が発生している場合がありますので、正確な金額を確認してください。

この時点で滞納金を支払うことができれば、住宅ローンは今まで通り返済することができます。ただし、引き落としされないことが何度もあると、金融機関に支払い能力が低いとみなされ、今後の住宅ローンの再審査などで不利になってしまうことがあります。

(2)住宅ローンを1ヵ月以上滞納すると督促状が届く

再引き落とし日になっても、住宅ローンが払えずに1ヵ月以上支払いが滞ってしまった場合、金融機関から督促状が届きます。

督促状には、未納になっている住宅ローンの合計金額と支払い期日が記載されています。
法的手段や抵当権の実行など、強い文言を使った文章になっていますが、滞納金額を期日までに支払うことができれば、引き続き契約通りの条件で住宅ローンを返済することができます。

(3)住宅ローンを3ヶ月以上滞納すると残債務を一括で返済しなければならない

督促状が届いても、住宅ローンが払えないまま滞納が3ヶ月以上続くと、「期限の利益の喪失」という通知が金融機関から届きます。

「期限の利益」とは、借りたお金を契約した期日まで返済しなくても良いという権利のことです。
つまり、期限の利益の喪失とは、住宅ローンの分割返済が認められなくなるという意味になり、住宅ローンの残債務を一括で返済しなくてはいけなくなるのです。

金融機関は、そうなる前に「期限の利益喪失予告通知」で知らせてくれます。この通知が届いた時点で、滞納金を全て支払うことができれば、まだ住宅ローンは契約通りの返済方法を続けることができます。

もし、期限の利益を喪失すれば、今までのように分割で住宅ローンを返済することが一切できなくなります。

(4)滞納3ヶ月~6ヵ月で代位弁済が行われる

期限の利益を喪失し、さらに住宅ローンの残債務を一括で支払えなかった場合は、保証会社が債務者の代わりに残債務を一括で支払ってくれます。

住宅ローンを組むときには、保証会社と契約をすることが一般的です。債務者が、住宅ローンを滞納し、期限の利益を喪失すると、金融機関は債務者には返済能力がないと判断し、保証会社に住宅ローンの残債務の返済を求め、保証会社はこれに応じて支払います。

このように、保証会社が債務者の代わりに金融機関へ住宅ローンの残債務を納めることを代位弁済といいます。

代位弁済が行われたとしても、残債務がなくなったわけではありません。あくまで保証会社が立て替えただけになります。今度は、金融機関に代わって、保証会社が債務者に債務の返済を求める返還請求をしてくるのです。

(5)最終的にはマイホームを勝手に売られてしまう

保証会社に住宅ローンの残債務を返済できない場合、マイホームは「不動産競売」にかけられ強制的に売却されます。

不動産競売は、債権回収のために裁判所の管理の下、強制的にマイホームを売却するための仕組みです。そのため、市場価格よりも低い価格で売却されることが多く、売却後でも多額の残債務が残ってしまうことも。

さらに、買い手が見つかれば、直ぐにマイホームから立ち退きをしなくてはいけません。そのまま居続ければ、不法占拠者になり、強制退去を命じられてしまいます。

マイホームの売却によって得たお金は、全て残債務の返済で回収されてしまうため、引っ越し費用や、移転先の住居費などは一切手元に残りません。

競売になると債務者に不利な条件でマイホームを手放さなくてはいけなくなるのです。

2.住宅ローンが払えなくなってしまう原因

(1)無理な住宅ローンを組んでしまっている

マイホームを手に入れるために無理をして住宅ローンを組んでしまうと、将来的に支払えなくなってしまうことがあります。

たとえば、将来の収入アップを予測して、現在の収入でなんとか払える金額で住宅ローンを組んでしまった場合、勤め先の業績悪化による収入減で、支払いが困難になることも考えられます。

(2)親の介護で仕事ができなくなる

今後高齢者が増える日本では、親の介護のために、やむを得ず仕事を辞める人も多いのではないでしょうか。

定年まで勤めあげるつもりでも、親の介護が必要になれば、仕事を減らすか退職することも考えられます。その結果、収入が減ってしまい住宅ローンの返済ができなくなってしまいます。

(3)病気やケガで収入がなくなる

順調に住宅ローンを返済していても、ケガや病気など予期せぬトラブルがあった場合は、入院や、ひどい場合には仕事を続けられなくなってしまい、住宅ローンの支払いができなくなってしまうことも考えられます。

(4)離婚が原因で世帯収入が減少する

夫婦共稼ぎでの収入を前提にした住宅ローンを組んでいたのに離婚をしてしまった場合には、世帯収入が大幅に減ってしまい、住宅ローンが払えなくなってしまうことがあります。

3.住宅ローンが払えなくなる前にする対策

(1)金融機関に相談して返済方法を変更する

住宅ローンが払えずに滞納しそうになった場合は、借り入れをしている金融機関に相談することで負担を軽減できることがあります。

行動が早ければ、返済金額の見直しや返済期間の延期、一定期間の減額やボーナス払いの中止などの住宅ローンの条件の変更を交渉するリスケ(リスケジュール)を行うことができます。

交渉すれば必ず条件を変更できるという訳ではありませんが、承諾してもらえれば月々の支払が軽減されます。

ただし、リスケが承諾されても住宅ローンの総額が減るわけではありません。また、返済期間を延期すると当初の返済期間よりも伸びてしまうことも注意が必要です。

(2)住宅ローンの借り換えで負担を減らす

現在の住宅ローンを、別の金融機関からの借り入れで一括返済することで、返済の負担を減らすことができます。

たとえば、最初に借り入れたときよりも、金利が安くなっている場合は全体の借り入れ金額を減らすことがます。また、借り換えの時に返済期間を延ばすことができれば、月々の返済額を減らすこともできるのです。

ただし、住宅ローンの乗り換え前に滞納やリスケを行っていた場合には、借り換えが難しくなってしまいます。

(3)生活費の収支の見直してお金を捻出する

タバコや、お酒などの嗜好品や、毎月の水道光熱費などの出費を見直すことも大切です。
収入を増やすことが難しい場合は、日ごろの出費を節約することで、住宅ローンの返済に充てるお金を捻出できる可能性があります。

(4)任意売却でマイホームを手放す

どうしても、住宅ローンが払えずにマイホームを手放す場合は、競売ではなく任意売却をすることで、その後の生活の負担を減らすことができます。

任意売却とは、抵当権を持っている債権者の許可を得て、仲介不動産業者に依頼をし、マイホームの買主を市場探して売却する仕組みです。

本来マイホームを売却するには、債権者に残債務を全て支払い、抵当権を解除しなければいけません。ですが、任意売却では残債務が残っていても売却することができ、そのお金を返済に充てることができるのです。

市場価格で買主を探せるので、競売よりも高値で売却でき、残債務を減らすことができます。さらに、競売のようにインターネットなどで広告されないので、周辺の人や知人に知られる可能性が少ないのです。

任意売却では、債務者と買主で明け渡しの時期などを調整することができるので、ある程度の融通が利きます。
また、仲介する不動産業者によっては、引っ越し費用などを交渉し、売却金額から捻出してくれるところもあります。

ただし、任意売却ができる期間は、競売の期間入札が開始される前日までとなっています。そのため、住宅ローンが払えないと分かったら、すぐにでも任意売却に向けて動き出すことが大切です。

4.マイホームの売却後でも住み続けられる

マイホームの売却後に、買主とリース契約をすることでそのまま住み続けることができます。

競売や任意売却でマイホームを手放した後、引っ越すための資金が無い場合は、買主とリース契約をしてそのまま住み続けるリースバックという仕組みがあります。

リースバック契約を結べば、売却したマイホームに賃貸として住むことができ、生活環境をそのまま維持することができます。

5.まとめ

住宅ローンが払えないのは、様々な原因が考えられます。
たとえば、住宅ローン以外にも借金がある場合には、債務整理を行うことで、問題が解決する場合もあります。

大切なマイホームを手放さないためには、早めの決断と行動が大切です。

新小岩法律事務所なら、土日も無料相談に対応しておりますので、お気軽にご連絡ください。