2018.05.01 法律コラム

交通事故で後遺症が残ったときの手続きと後遺障害認定までの流れ

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交通事故で負傷すると「後遺症が残らないといいね」という話をよく聞きます。
もし後遺症が残ってしまった場合、必要な手続きを経て後遺障害の認定を受ければ保険会社から慰謝料などの示談金が増額されることがあります。
ここでは、交通事故で後遺症が残った方が後遺障害等級の申請する方法についてご紹介します。

1.後遺症が残った場合、後遺障害慰謝料を受け取れる

交通事故によるけがが原因で、体を自由に動かせなくなったり、神経系の障害が残ってしまったことを「後遺症」といいます。
一方、「後遺障害」とは、後遺症の中でも一定の症状があれば慰謝料を増額させ、適切な賠償金を受けることができます。
ここで注意していただきたいのは「後遺症」が残った人が全員「後遺障害」として認定されるわけではありません。
たとえ後遺症が残っていても症状が軽微なもので後遺障害として認定されないこともあります。
次のような流れで後遺症が残ったものと確定されます。

①一定期間通院しても症状が消えない

交通事故で負傷した後、治療の為に通院を続けても症状が改善せず、これ以上治療を続けていても完治する見込みがないと医師から判断されると、後遺症が残ったとみなされます。

②どのような症状が後遺症に該当するのか

後遺症の具体的な症状は人によってさまざまです。
代表的なものとして、首の痛みが残るむちうちがあります。
むちうちは筋肉の痛みに起因する症状で、追突事故などで強い衝撃を受けた時に首に強い負担がかかり、痛みとして残ってしまうものです。
他にも関節痛、歯の欠損、手足のしびれ、頭痛など、後遺症の症状は数多くあります。

③医師から「症状固定」と言われたときに後遺症の症状が確定する

「症状固定」とは、傷病の症状が安定し、医学上一般的に承認された治療方法によって治療を継続しても効果を期待できない状態、あるいは治療の経過によって到達した最終の状態を言います。

④医療機関で継続的に治療を受け、医師の診断を受けること

保険会社が支払うけがの治療費は、治療開始から後遺症の「症状固定」までの治療費で、症状固定後に発生した医療費は原則として自己負担となります。
なお、保険会社によっては整骨院など病院以外で受けた施術の治療費は払えないと主張するところもあるため、治療を受けるのは病院のみにしておくことをおすすめします。

2.後遺障害診断書を作成してもらう

後遺障害等級認定にあたって、医師に後遺症診断書の作成を依頼します。
医師が書類をはじめから用意するのではなく、保険会社が独自に作成したフォーマットに医師が記入するかたちで作成されるため、正しい書き方を知らない医師もいます。
不備や記入漏れなどがないよう、診断書は慎重に作成してもらわなければなりません。

後遺障害等級は1~14級まであり、症状によって認定される等級や支払いを受ける金額が異なります。
賠償金額が決まる大事な書類なので、医師に後遺障害診断書を作成してもらう前に弁護士に相談しておくと良いでしょう。
医師に症状をはっきり伝えて等級認定を受け、後遺障害慰謝料を確実に受け取れるよう前もって準備しておくことが重要です。

3.保険会社へ後遺障害等級の2つの申請方法

後遺障害の等級認定は、損害保険料率算出機構の調査事務所が査定によって決定します。
次の2つのいずれかの方法で申請できます。

(1) 事前申請(加害者の保険会社による申請)

事前申請は、加害者が加入する任意保険会社が後遺障害等級の認定手続きを進めてくれる方法です。
やり方は、医師に作成してもらった後遺症診断書を保険会社に郵送するだけでとても簡単です。
申請結果は保険会社を通じて被害者に通知されます。
体の自由がきかない、身動きが取りにくいなどの理由で保険会社に任せたい方にとっては事前申請が楽になります。

ただ、一連の手続きが賠償金を支払う保険会社主導で行われるため、被害者にとって有利な資料を積極的に用意してもらえない可能性があります。
そればかりか、保険会社にとって有利な資料を作成されてしまい、想定より低い等級認定をされるか、等級認定されないというケースも考えられます。
そして、保険会社の都合で申請を進めていくために、認定を急ぐあまり通院時間を短縮するよう一方的に通達され、治療の途中で治療費の支払いを打ち切られてしまうこともあります。

(2) 被害者申請(被害者が直接請求する)

被害者自身で医療機関からCT、MRI、レントゲン写真などの資料を貸し出してもらい、自賠責保険会社に後遺障害診断書を提出する「被害者申請」でも後遺障害等級の認定を受けられます。
被害者申請の場合、申請の結果は被害者本人に届きます。
保険会社主導ではなく、すべて自分で手続きを行うので自分にとって有利な資料を用意でき、適切な後遺障害等級の認定を受けられる可能性が高くなります。
ただし、後遺障害等級の認定に必要な書類はとても多く、一人ですべての資料を集めるのに手間がかかります。

ですが、交通事故に強みを持つ弁護士と相談しながら手続きを進めて行けば、被害者申請でも自分で手続きすることは可能です。
役所や医療機関に出向いて直接資料を集めなければならないので、身動きがとりにくい方にとっては難しいかもしれませんが、これらの手続きを弁護士に任せれば等級認定までスムーズに進めていけます。
手続きが煩雑ではありますが、適切な等級認定を受けるためにも、被害者申請で後遺障害の等級認定を受けることをおすすめします。

4.まとめ

交通事故による後遺症が残った方で、後遺障害の認定を受けられるなら、手続きは面倒でも後遺症が残ったことに対する慰謝料を請求するべきです。
もし弁護士費用特約を利用できるなら、症状固定の前に弁護士に相談をしながら後遺障害の認定手続きを進めていきましょう。
弁護士なら、面倒な書類手続きを一任できて、被害者の精神的な負担を軽減できます。
弁護士費用特約がない場合は、弁護士への相談のみを受け付けるサポートプランで手続き方法、要点を押さえた的確な方法をお伝えできます。
交通事故の後遺症についてお悩みの方は、お気軽にお問い合わせください。